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「あの人みたいに支援できない。でも、私にできるチームの支え方」

「支援が上手な他の職員と比べて悩む女性支援員のイメージ。背景は同僚2人が話している様子。タイトル『あの人みたいに支援できない…でも、チームの一員としてできることがある』と吹き出しのイラスト付き」
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目次

あの人みたいに、うまく支援できない…

支援の現場には、「上手な人」が必ずと言っていいほどいます。
相手の気持ちをすぐに汲み取り、声かけも対応も的確。
そんな先輩や後輩を見て、「あの人みたいにできない…」と落ち込んだ経験はありませんか?

実は私もその一人でした。
経験を重ねても、どうしても上手にできない。
「支援者としてのセンスがないのかもしれない」と悩んだ時期もあります。

でも、今ならわかります。
支援の“上手さ”だけが、現場に必要な力じゃない。
それを教えてくれたのは、ある利用者との関わりと、チームの中での気づきでした。

チーム支援という考え方

支援の現場では、「その人らしい暮らし」を支えるために、私たち支援者がどう関わるかが問われます。
でもそれは、一人でできるものではありません

あるとき、他害行動のある利用者Aさんへの対応で、後輩職員が全力で制止していた場面がありました。
ケガを防ぐための必死の対応。でもその姿に、私は少し引っかかるものを感じたのです。

なぜAさんは、他害というかたちで気持ちを表したのか?
何かを伝えたくて、でも言葉にできなくて、行動に出ていたのではないか?

制止だけでは支援にならない——
行動の背景にある“意図や目的”をチームで探ることこそが、本当の支援なのだと気づきました。

“正解”探しをやめる

支援をしていると、「正しいやり方って何だろう?」「あの人みたいにできない…」と焦ることがあります。
でも実際の現場は、マニュアル通りにいかないことばかり

ある時期、「支援ってこうすべき」という形に自分を当てはめようとして、かえって支援が空回りしたことがありました。
上手くいかないと、「自分はできていない」と感じてしまう。その繰り返しでした。

でもあるとき、「そもそも支援に“正解”はないのでは?」と気づいたんです。

大事なのは、“うまくいかなかった理由”を見つけて共有すること。
そこから次の行動につなげていく、チームでの試行錯誤こそが、支援の力を育ててくれると実感しました。

“見えていること”を言葉にする

支援現場では、「あ、いま気になったな」と思っても、それを言葉にするタイミングがなかったり、言い出しづらい空気があったりします。
でも、“見えていること”を誰かが言葉にしなければ、チームのズレはどんどん広がってしまいます。

私自身、あるときAさんの他害行動への対応で、後輩職員が全力で制止している場面に出くわしました。
「止めること」に全神経が集中していて、その行動の背景を振り返る余裕がなかったのだと思います。

私はあとから、「なぜあの行動が起きたのか?」をチームで共有しようと試みました。
すると、“実はいつもと違う声かけをしていた”“不安定な前兆があった”など、見えていたはずの事実が浮かび上がってきたのです。

発見や気づきは、チームの誰かの言語化から始まる。
言葉にして共有することで、ただの「出来事」が「学び」になっていくのだと感じています。

“個人の支援力”ではなく“共有力”

支援の現場には、「あの人は支援が上手い」という“個人プレーのエース”がいます。
けれど、それだけでは現場はまわりません。

「うまくいっている支援」も「困っている支援」もチームで共有されてはじめて、全体の底上げにつながります。

たとえば、私自身がうまくいっていない支援の記録を地道に書き続けたとき、
それを読んだ同僚が「ここにヒントがあるかも」と声をかけてくれたことがありました。
その時、うまくできる人になることよりも、“チームで共有できる人”であることの大切さを実感したのです。

情報を集め、分析し、改善の糸口を見つける。
この一連のプロセスこそ、支援の質を上げるうえで欠かせない力だと思います。

それでも悩むときは、“環境”を見直してもいい

うまくいかない理由は、自分にあるのかもしれない。
でも、それだけじゃない場合もある——
支援の難しさは、“相手”との関係だけでなく、“職場環境”との相性にも左右されます。

私自身、環境が変わったことで、支援のやりやすさが大きく変わった経験があります。
以前の職場では、「なんでそんな方法とるの?」と一方的に批判されることもありましたが、
異動先では、「こういう捉え方もあるね」と一緒に分析してくれる仲間がいたのです。

今の環境が合っていないと感じるなら、転職や他法人の見学も選択肢に入れていいと思います。
それは「逃げ」ではなく、「より良い支援をするための前向きな一歩」です。


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