「できない」は悪いことではない
ケガや病気が分かった時、ひたすら落ち込みますか?
多くの人はまず処置を調べたり、病院へ行ったりして「治すための行動」を取るはずです。
仕事も同じです。
「できない」と分かった瞬間から、実はもう“治し方”を探している。
だから、できないこと自体は悪いことではありません。
「何ができないのか」「なぜできないのか」「どうしたらできるのか」と考える思考のステップを踏める人ほど、成長します。
そして、できないと感じたことを会社やチームに正直に伝える勇気こそ、本当のスタートです。
できないと感じた時こそ、「介護士 仕事できないと感じたあなたへ」も読んでみてください。前向きな切り替え方をまとめています。
他者ではなく、自分との比較で見えてくるもの
人間は無意識に「できていないこと探し」をしてしまいがちです。
でも、本当に比べるべきは「他人」ではなく「昨日の自分」です。
自分を認めない生き方は、地図で現在地を探さずに目的地に向かうようなものです。
今どこにいるか分からなければ、どこへ進めばいいかも分かりません。
だからこそ、自分の成長を自分で評価することが大切です。
他人から評価されないと感じる時こそ、まず自分自身が自分を認めることから始めましょう。
「できない」と言われ続けた新人時代の話
新人の頃、私は「できない」と言われるのが本当に怖かった。
何をしても注意され、失敗したくない一心で萎縮していました。
どのくらい嫌だったかというと、身体に不調が出るほどでした。
何か言われた日は、帰りの車で大音量の音楽をかけて叫ぶように歌っていました。
正直、先輩は周囲からもあまり好かれていなかったけれど、
下っ端の私は愚痴をこぼす場もなく、ただ日々をやり過ごすしかなかったんです。
利用者との関わりは毎日大好きだったのに、
まさか同僚で悩むとは、入職時には想像もしませんでした。
でも今振り返ると、できないことは挑戦の証でした。
毎日失敗しても、それでも挑戦していたから。
今ではその先輩を反面教師にして、同じような新人に出会ったら、
「できない=頑張っている証拠だよ」と伝えるようにしています。
同僚との関係に悩んだときは、「仕事できないと言われた…でも辞めなかった理由」もおすすめです。
自分をアップデートする力
人と比べず、昨日の自分との違いを見つけること。
それが「アップデート」です。
できないと認めることは、弱さではなく学びの始まりです。
私自身、「できない」と認めるようになってからのほうが成長が早くなりました。
自分を認めない生き方は、地図で現在地を探さずに目的地に向かうようなものです。
今の自分を見失ったままでは、どこに向かっていいか分かりません。
できないと受け止めた瞬間、学ぶ準備が整っています。
「できない」は、アップデートのサインです。
チーム支援は、平均点を上げる戦い
支援の現場は、1人のエースだけで成り立ちません。
大切なのは、チーム全体の平均点を上げていくことです。
もしエースが他の職員を悪く言っているなら、それはチームを壊す行動です。
リーダー職とは、チームの力を底上げする存在のこと。
障害福祉の現場でも、重度支援や一対一の支援であっても、
チームで平均点を高める意識が支援の醍醐味だと感じます。
利用者一人ひとりに合った支援を続けるには、
誰か一人の力ではなく、チーム全体のバランスが欠かせません。
だからこそ、「できない」がある人もチームに必要です。
得意不得意を補い合うことが、支援の本当の強さにつながります。
チームの底上げを意識した支援については、「上手な支援者より、共有と分析ができるチーム」で詳しく解説しています。
まとめ|「できない」は支援を続ける力になる
できないことは、決して恥ずかしいことではありません。
挑戦しているからこそ、できない場面に出会うのです。
“気にしない”とは、“諦める”ことではなく、“受け入れる”こと。
自分を受け入れた先に、チームの支えや新しい気づきが待っています。
障害福祉の現場でも、支援がうまくいかない日があります。
でも、そんな日こそ「次はどうすれば?」と考える力が育ちます。
それが、支援者として続けていくための原動力になるのです。
あなたが感じている「できない」は、
きっと次の成長のサインです。
「自分には向いてないかも」と感じたときに読んでほしい、支援現場のリアルをまとめました。
- 仕事できないと悪口を言われた…でも辞めずに続けられた理由|障害福祉の現場から
- シフトを減らされても、辞めなかった|障害福祉の仕事が続いたわけ
- 「あの人みたいに支援できない。でも、私にできるチームの支え方」
▶ 次に読むおすすめ記事
介護職は底辺?現場で感じた“本当の価値”|障害福祉のリアルから
▼支援観をもっと深めたい方へ
▼同じ悩みを抱えたときに読みたい
