介護職で未経験者が仕事に慣れるようになるためにどのくらいの期間がかかるのか。また、どのようなことをすれば慣れることができるのか。このような悩みを一緒に解決しませんか。
・未経験者でも仕事に慣れるには。
・慣れるまでに何をしておけばいいのか。
・もし仕事でミスをしても大丈夫なのか。
このような悩みを一緒に解決していきます。
この記事を書いている人
シマだね(@simadane)
障害者支援を15年以上経験。無資格・未経験のパート契約から現在では若手の管理職候補というポジションで働いています。泥臭いこと、情けないミスなどは一通り経験し、人一倍時間はかかりましたが「使えない職員」からの脱却をしたような職員です。
知的障害、自閉スペクトラム症のある方への支援を特に実践しており、行動支援等の研修では講師業をしております。
介護福祉士や社会福祉士の国家資格をはじめ、サービス管理責任者や相談支援専門員などの業務資格をもつ知見からあなたの背中を押します。
この記事を読み終わった時点では、仕事になれるまでの道筋が見えるため、見通しがたつようになります。やって良いことと、やらないほうがよい行動がわかります。そして、未経験者が仕事ができるようになる次の一歩が踏み出せるように記事を書いております。
次に目指すべき目標を見渡し、あなたが明日からどのような働き方を踏み出すかがわかりますので、一緒に仕事へ向き合ってみましょう。
自分のペースで慣れること

結論から伝えると障害者支援は、どなたでもあなたでもすぐに始められる職業です。
良くも悪くも職種の入口が広く、支援員になってからの仕事の目標設定なども幅広いため「やりがい」や「目的」というのものを見失いやすいのも事実です。
障害者と関わると聞くと専門性が必要に感じると思いますが、全く専門性がなくても仕事はできます。
そもそも会社や福祉職全体が専門性をそこまで重視していない点が優しさと厳しさを兼ね備えています。
できる人はできる。できない人はいつまでもできない。
みたいな状況です。
「なぜ障害者福祉をしたいと決めたのか」
自問自答し続けなければなりません。反対に自問自答し続けることで良い支援員にあなたはなれます!
新任さんが仕事に慣れるまでの目安期間は3ヶ月?
仕事に慣れるまでの目安期間が3ヶ月という記事と説明されているサイトを数件見かけましたが、実際に障害者支援をしている感覚でいうと「3ヶ月は早くない!?」と感想を持ちました。
この点は高齢者介護、障害者介護の違いやサービス種別によって異なるだろうと思いますが、「3ヶ月は盛り過ぎ」と本当に思います。
具体的な介助場面でいう「介助の動作」に絞って考えると3ヶ月くらいで慣れるかもしれません。
そもそも慣れるという表現が抽象的なので、具体的に何を3ヶ月で慣れるかの説明が必要です。職場の雰囲気に慣れる3ヶ月かもしれませんので曖昧な表現に惑わされずに考えることが重要です。
新任職員は3ヶ月で仕事に慣れないといけないの?と思うかもしれませんが、「3ヶ月で慣れるものを探すくらいでちょうど良いと思います。
「使えない職員」からの脱却
私は入職した当時ものすごく「使えない職員」でした。これは、やってはいけない初歩的なミスを全てスタンプラリーして押しまくった経験と諦めずに指導してくれた上司のお陰でだいぶマシになった状態です。
ものすごく時間がかかった私が一つだけ貫いたことがあります。それは「周りの人と自分を比較しないこと」これだけは徹底して守ったことでした。
人との比較をしてはいけない理由として「自分の現在地を見失う」ことがあげられます。誰かを目標にしてはいけないわけではないですが、誰かを目標設定した際に必要なのは「自分の状態」というスタート地点が必要です。
今の自分をなるべく正確に捉えることで見えてくるのは「次の一歩」となります。
誰かと比較してしまうことで自分の「次の一歩」がわからなくなる。私の場合は「あ〜自分は割とできない職員だ。できない自分は嫌だけどこれから先もできないままは嫌だ。何をしたら脱却できるんだ!」というマインドになるまで10年弱はかかりました。
周りの人と自分を比較せず「過去の自分と今の自分を比較し、これからの自分をどう変えるか」自分との戦いを始めてからはドンドンミスを解消していく自分に変わっていきました。
「ミスが続いて自信がなくなりそう。
自分が職場で役に立っているのか?
など感じた時は「周りの人と比較せず自分と向き合う」様にしてみてください。
未経験者への教育体制が課題
未経験の新任職員への教育体制が整っていないことは、入職しないとわからないことかもしれません。
本来は新任さんが入職すると教育係が配置されるイメージがあるかもしれませんが、シフト体制によっては毎日つきっきりでの指導を受けるほど福祉職の人員不足は深刻な場合が考えられます。
職員育成の体制がない場合と、職員体制があっても十分に機能しない場合と理由は様々かもしれませんが新任さんにとって教育体制は整えててほしいところですよね。
とはいえ新任職員さんの教育係がつかないからといって、イコール悪い職場という結論づけるのは早すぎます。OJTという現場に入りながらの指導方法など手法は様々ですので職場の環境を体感しながら判断されると良いでしょう。
人員不足が深刻な福祉業界で新人指導できる環境は現在弱いかも知れませんが「今自分のやれること探し」が大事です。
人員が少なくても楽しく、真摯に支援をしている現場もありますので今のあなたを応援してくれる職場とマッチングして欲しいです。
質問できないことは悪いこと?

分からないことが分からないを減らす
分からないことが分からない!
あなたが支援現場で分からなかった際にすぐに「わかりません!」とSOSを発信できますか?
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。
この言葉は、その通りだなと思いつつも、そもそも聞きづらいんだ!という声が聞こえてきそうです。
まずは「聞くこと」自体を鍛えるつもりで聞く習慣をつけることを目標にしてはどうでしょうか。分からないから聞くという目標だといざ、いつ分からなくなるか分かりませんね。だったら、分かっても聞く。分からなくても聞く。とにかく聞くこと自体の行動を日々積み重ねることで結果的に分からないことを聞ける自分になっていくはずです。
指導方法や指導者によって発言が異なるときに困る?
このような声もたしかに聞こえてきそうですね。これは一概に正解がコレとは言い切れませんが、私は直属の上司(1個上司)にあたる方の考えをまず聞いて業務にとりかかるべきだと考えます。なぜなら組織で縦のラインを一本引くならば自分と直接結びついている1個上司から指示伝達を受け取る流れが自然だからです。
それを一つ飛び越えたもっと上の上司(2個上司とします)の言い分が異なった場合は、1個上司を指導すべきは2個上司の役割です。2つの意見に悩まされるのが私達である意味はどこにもありません。ですので、2個上司は1個上司に。1個上司は私達に直接指示伝達をするシンプルな考え方で業務に励むのが良いでしょう。
メモすることで観察力アップ
メモはめんどくさい。
メモをはじめはとっていたが、いつの間にかとるのを忘れていた。
ついこのようにメモしない習慣になってしまいそうですが、メモが苦手でもメモしないと危険です。なぜならメモを取ることは記録、記憶に残す以外に「聞いている姿勢づくり」「観察力アップ」「振り返る力と疑問を持つ力」などの自身の成長する機会を自ら損なうことにつながるからです。
「聞いている姿勢づくり」
ぶっちゃげキレイにメモをとることが目的ではありませんので、まず聞くフリをするくらいの気持ちで説明を受ける場合はメモを持ちましょう。これは、説明してくれる職員など相手のためになる方法です。相手のためになることですが、話を聞いてくれてそうだと伝わることで説明する側が説明しやすくなる安心感を与えることができます。結果として説明を受ける私達にとって良い効果に繋がるため、ぜひ、「聞いているフリ」から始めましょう。
「観察力アップ」
支援員として観察力をつけることは非常に重要です。なぜなら、利用者の様子は一瞬一瞬で変化の連続だからです。一見変化のなさそうな様子であっても観察することで見えづらい変化に気づける支援員になれます。一瞬一瞬を記憶できる場合は、不要ですが利用者の様子を切り取って情報にすることはアセスメントといって支援を質を高める材料のようなものなので「観察力アップ」を一緒にしていきましょう。
「振り返る力と疑問を持つ力」
メモを少しずつ取れるようになったら、一日の終わりに振り返りとして読み返しましょう。「何だっけコレ」となることが多いハズです。これが新たな疑問となり、質問として同僚、上司に聞くことで毎日のレベルアップに繋がるはずです。「自分はメモが苦手だ。やるのがおっくうになるな。」と思いたくなる気持ちはわかりますが、「何だっけコレ」が成長の材料だと考えたら拾っていくことが明日の成長に繋がるはずです。もっとできそうなあなたであれば次の日の始業時にも昨日のメモを振り返ってから一日をスタートするとより効果が高まります。
分からないからと言ってやってはいけないこと
分からなくて「自己判断」する体験をしてしまったことがある人がいるかも知れません。この「自己判断」とは最も危険な点を説明します。
もちろん自己流の介助方法によって「その場がうまく収まった」「自分の方法でもできた」などメリットのように感じることもあるかもしれません。ですが、結果としてそれは未来のデメリットとなり得ます。
「その場がうまく収まった」では次回や今後継続していく支援現場での成功の保証はありません。もちろん正しい支援という正解はありませんが、チームで支援していく上で「うまくいく方法よりも透明性のあるチームでのアプローチ」のほうが重要です。
長期的に関わり続ける支援現場では場当たり支援ではない方法が大事だという点を一緒に気をつけましょう。
もしどうしても上手くいかない。工夫もできる限り挑戦したけど上手くいかない。ということもあるかもしれません。基本的には不安や悩みがあるときは上司に相談するようにしましょう。
それでも難しい場合は?
あえて違う会社のひとに悩みを聞いてもらうとヒントに繋がることもあるので私は個人情報に触れない範囲で外の人に投げてみたりするのでそのような方法も効果的です。
リカバリーする力

ここではリカバリー力と呼びますが、私のまわりで活躍している支援員はこの力が非常に優れています。
なぜなら支援現場は想定外の連続で思わぬことが発生する中で、「− 1を0に」するリカバリー力をフル活用しているからです。これは凄く地味な場面が多いので見落としがちですが、現場の観察をしていると見えない好プレーが隠れていたりするわけです。
そのような支援員になるために必要なことを紹介します。
ミスから学ぶよりミスからしか学べないと考える
「失敗か成功か」ではなく「失敗から成功へ」と考えることは支援員として重要です。仕事ができる人ほどミスや失敗の捉え方が実はポジティブです。それは失敗の要因分析をして、対策を講じることが精度の高い成功に繋がる材料となることを知っているからでしょう。
根拠のない成功よりも根拠を持った成功のほうがより持続力があることも大きな理由です。あなたが利用者だったとして、根拠は説明できないけど上手くいくことがある支援を受けるパターンとどのようにうまくいくかしっかり記録をとって検証してくれている支援だとしたらどちらを受けたいでしょうか。加えて長期的に支援を受ける要素もいれるとどうでしょうか。
根拠を持った支援を受けたい。
味は美味しいけど成分は全くわかってない料理と成分を分析中の発展途上の料理だった場合も後者が良いです。
支援においても同じことが言えて、失敗から成功が生まれる視点はとても重要です。私みたいに失敗が多すぎて凹んでしまうときは、少し受け流せることも大事かもしれません。
失敗をカバーする力「リカバリー力
一緒に働く職員で惹かれる要素に「リカバリー力」があります。支援や業務のなかでどうしても発生するトラブルはあります。しかし、できる職員がいる場合はトラブルが発生してもすぐに事態を収拾してくれるのです。
リカバリー力のある職員は、どのように事態を把握して、どのように対策を打っているのかを学ぶ機会を周囲へも与えます。トラブルを起こさない予防作は大事ですが、リカバリー力を高めることは、支援のチーム力を高めることに繋がります。利用者にとっても還元につながります。
「リカバリー力」を意識してからはどんなに職歴の少ない後輩であっても参考になる事例を沢山吸収できるように常にアンテナをたてています。
支援現場には自分のスキルを高める要素が散りばめられています。スルーしてしまうのはもったいないのでぜひ、見えづらいリカバリーを見つけて現場でスキルアップしまくりましょう。
国家資格を一つの目標設定にする

未経験者にしかできない経験がある
仕事に慣れるまでは不安が沢山あるかもしれませんが、入職した直後にしか持つことのできない感想や意見というのは非常に大事なことです。なぜなら私のような経験者には持つことができない感想、意見だからです。
未経験者が見えている部分は本質を見ていない外側部分だけかもしれませんが、その視点が経験者には持つことが難しいです。「知らないくせに見えることだけ言って」と言われてしまいそうですが、ピンポイントに物事を捉えていることが私たち経験者からすると貴重な意見です。
未経験者だからこそ持てる大事な視点がたくさんあるということですね。
入職後の不安な期間すら実は貴重な体験時期。これは他の誰にも味わえないあなただけのレアタイムです。感じた感想や疑問を上司に伝えることが、新鮮な情報収拾となり、利用者のために還元されると思うとどうでしょうか。
不安が期待に変わる部分があれば嬉しいです。私にもぜひ未経験新人さんの感想を教えてください。
国家資格を目指してみる
無資格で介護の仕事に慣れることは難しいのか?
という疑問が生まれるかもしれませんが、実際にはそんなことはないです。私が業務上出会った方の中には無資格でも仕事ができる人はいます。反対に有資格者でも仕事が裁けない人のほうが多いかもしれません。ということは資格と仕事の慣れはイコールではないと私は考えます。
では、「仕事に慣れる」「仕事ができる」要素は何が根拠になるのでしょう。
・現場を俯瞰して動くことができる
自分の仕事だけが凄くできることよりも周囲の状況を把握して現場を止めずに動かし続ける人が仕事ができる根拠でしょう。
・1日1週間1ヶ月と定例の仕事を覚えている
慣れている状態は安定感がある状態ですが、繰り返される業務を把握し、実行できる人は比重に頼りがいのある人の根拠です。
このように資格の有無が仕事のできるできないに関わりは直接的にはありません。では資格取得とは何の意味があるのか。資格取得をしていくことでこれから先の変化として何が期待できるのか?
国家資格など大きな資格になればなるほど、「資格は取得してからがスタートライン」ということが大事です。資格取得することは一つゴールのように感じますが、現場で資格を活かしてどのように利用者に還元できるのか。この姿勢が必要となってきます。
たまに資格証があることを自慢している職員を見かけますが、資格を活かせていないのであればただの紙切れと化してしまいます。「資格を取ってからがスタートライン」という点をしっかり取られていきましょう。
資格取得のゴールよりその先にある向上心の方が資格より大事ではないかと考えます。
まとめ
今回一つの参考として、未経験者が障害福祉の仕事をしたとしたら慣れるまでどのような状況かを説明しました。恐らく求人情報には「初心者でもOK」との案内がされている通り、未経験者でも十分に業務ができる環境はあるはずです。
一方で、書いてある記事のようにはいかないし、全く業務環境が悪い。という状況が発生することも考えられます。それは、職場環境の違いによるものかも知れません。
あまりにもあなたの環境にそわない業務状況であり、継続が難しいなと感じたら自分を守れる環境かどうか一度立ち止まることも必要になってきます。
今の業務環境が自分に合っているか確認するには、簡単に2つの方法があります。
1つは、今の業務を継続して過去と今の環境が改善しているか、悪くなっているかを比較することです。はじめは働きやすくても、後に状況は変わる可能性は十分にあります。その変化があなた自身の許容範囲であるかどうは過去と今とを比較する事。仕事を継続していくことで見えることがあるでしょう。
2つ目は、今の職場と他の職場を比較することです。仕事を掛け持ちするまでしなくとも、「求人情報やホームページ」などで今の業務内容と近い職場を調べることです。求人情報と聞くと今の職場を退職するイメージを持つかも知れませんが、情報収集のツールとして活用できます。今の職場に思うことがあっても退職までは考えていない。という方であれば情報収集として求人情報とホームページ検索は有効になってきます。別の職場の良さに気づけたり、もしくは今の職場の良さを比較することで見つけたりがしやすくなります。
数ある情報の一角ではありますが、一つの現場ベースの貴重な情報として参考にして見てください。
求人情報には、介護福祉に特化したサービスがあるのはご存じですか?まだ知らない。何が違うのは知りたいという方に向けて紹介記事もありますのでそちらも参照されてみてください。
ぜひ一緒に現場で活躍していきましょう。
背中を押せるような記事を私も書いて応援します!

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